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おうちしごと日報

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「無銭優雅」

お久しぶりです。エイミー先生。

無銭優雅
山田 詠美 / / 幻冬舎
ISBN : 4344012844


もうどのくらい久しぶりかって言うと、20年くらい?(うおっ!)
初めて読んだのが、中学生か高校生のとき、「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」。
当時の私にとっては大人の世界すぎて(エロすぎて…)ドキドキしながら読みました。
その頃読んでた、少女向けのファッション誌に(確か)連載されていた
「放課後の音符」も、大好きだったなー。
当時の中高生(つーか私)にとっては恋の教科書であった。
つまり知識としては持っていても、
実体験の不足のため応用が利かないという点において教科書的(笑)。

あの頃は背伸びの対象だったエイミー先生ですけど
こちらの「無銭優雅」はなんとも等身大で身近で、中央線臭がプンプンする。
それは先生が丸くなったからですか、それとも私が年取ったからですか??
(たぶん両方!)

最初から「死に至る恋愛小説」ということでしたので、
「心中する前の日の心持ちでつき合って行かないか?」ということでしたので
どんなどろどろした大人の恋なのかと思ったら
けっこう子供っぽくてかわいらしい大人の恋でした。
いい年してそんな惚気てんじゃないよーーと思いながら読んだのですが
ところがどっこい、途中何度もほろりとさせられ、最後は号泣…(←泣きすぎ)
めったに恋愛小説で泣かない冷たい私ですけど、これはいいわ!

ところどころに挿入される、「死に至る恋愛小説」の一節もいい感じ。
といっても私がわかったのは泉鏡花の「外科室」、メリメの「カルメン」しかなかった。

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by yurinippo | 2007-07-07 12:01 | book