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おうちしごと日報

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「ゲドを読む。」

販促用のフリーペーパーですが、読み物充実で本1冊に数えてもいいくらい。

http://club.buenavista.jp/ghibli/special/ged/about.jsp

欲しいな~とは思っていたのですが、レジの中にしか置いてないので
小心者(ホントよ!)の私は、何も買わないのに「下さい。」といいづらい…。
でも昨日、娘に図鑑と辞書を買い与えたときに(おお、すごい高価な買い物だ!)
晴れて手に入れることが出来ました。
ま、何も買わなくてももらえるもんでしょうけど。(笑)
家に帰ってさっそく読みました。

こうしてみると「ゲド戦記」って、いろんな読み方が出来るもんですねぇ。
作者の生い立ちから、作品が生まれた時代背景から、
さまざまな「読まれ方」が作品をさらに深くしているような。
読者がそれぞれ違う読み方ができる「余白」の多い作品なのかもしれません。

『ゲド戦記』のなかの心に染みる言葉、という章があるのですが、
この中で紹介されている中で、じっさい私の心に染みたのはこれ。
 
--わしにはわかるのだ。本当に力といえるもので、持つに値するものは、たったひとつしかないことが。それは、何かを獲得する力ではなくて、受け容れる力だ。
     (ゲド 『さいはての島へ』249頁)

受け容れる力……
まだ3巻までしか読んでいない私ですが、
1巻は「自己」の、2巻は「他者」の、3巻は「死」の受容という
人間にはなかなか受け容れがたいことをテーマにした構成だったので
(この私の理解があながち間違ってなかったことが分かっただけでも収穫でした。)
この言葉が心にしみたのかなぁ、と思います。
でもホントに難しいよね、受け容れるって。

わたし、この「ゲドを読む。」を読んで、やっぱり4巻5巻、それから外伝も
買って読もうと決心したので、販促効果抜群でしたな、この冊子は。(笑)
by yurinippo | 2007-06-11 19:06 | book