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おうちしごと日報

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2012年に読んだ本ベスト10 その1

昨年は100冊に達しなかったので
ベスト10を選ぶと大甘になってしまう気がする。

でもやります。
特に順位はつけません。

オスカーにも家族にも降りかかる「フク」(カリブ海の呪い)。
オスカーのNerdっぷりはハンパなく、日本のオタクはオスカーに土下座してあやまんなきゃいけないくらい。
ドミニカの恐ろしい独裁時代が今でも暗く影を落とす物語であるのに、全編そこはかとなく喜劇調であったり。
原注、割注も、それだけで読めるほど面白かった。


数学が苦手でも楽しめます。フェルマーの最終定理に魅せられた数学者アンドリュー・ワイルズの挑戦、紀元前からの数学の歴史、若くして亡くなった天才数学者。などなどドラマがいっぱいでした。
自分一人では答えの出ない難問を、過去や現在の成果を駆使して証明を積み上げていく様子は感動します。また逆に、難問に挑戦していく過程で数学的に非常に重要な発見がなされて行くのもわくわくします。


これはいわゆる「チーム男子萌え」ですな!
個性的な面々、誰か一人が欠けてもダメなチーム。
努力、友情、反発に仲直り…

しかも、素人同然のメンバーで、たった一年で
箱根駅伝を目指すという無茶な目標設定。

でもそういう紋切り型に収まりきれない
不思議なリアリティがあるんですよね〜
一晩で一気に読んでしまいました。面白かった。

私自身が走るの苦手なので、
箱根駅伝なんてあんな苦しそうな競技
とても見ていられないのですが、
来年は見てしまうかもしれません。


ひんやりと薄甘くて透き通るような静かな世界が「西瓜糖」という言葉にぴったり。
ブローティガンは詩人だけあって、小説だけど詩みたいでした。
深読みしようと思えばいくらでも出来るけど、あえてそうしないで、言葉の間をたゆたうように味わいたい本。
なぜか「銀河鉄道の夜」に出てくる鳥を捕まえてお菓子にしてしまう場面を思い出しました。あれはきっと西瓜糖の味だと思う。
西瓜糖もあの鳥も、すごく死に近い場所にある甘さだと思う。


面白かった~。適度に知的で適度にワクワク、控えめなラブストーリー。
幻の名画に隠された謎。
アンリ・ルソーの絵って怖くて少し苦手だったんだけど、この本読んだら無性に見に行きたくなった!美術館行きたい~!


長いと言われたので続きは次の記事で。
by yurinippo | 2013-01-18 15:26 | book