おうちしごと日報

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「上野千鶴子が文学を社会学する」「『資本論』も読む」

続けて文学論っぽい本を読んでます。

上野千鶴子が文学を社会学する

上野 千鶴子 / 朝日新聞社


5/100

学生の頃は上野千鶴子さんの本を読んだことがあったのですが
(「家父長制と資本制」とか「近代家族の成立と終焉」とかカタめの本)
しばらくぶりに読んでみると、
この、ちょっとケンカ腰なくらいの威勢のよさは小気味よいですねぇ。

中でも、俳句の批評(斎藤慎爾、尾崎放哉、岡井隆)は
上野さんの言葉に対する並々ならぬ感受性が感じられました。


それからこれ。

『資本論』も読む

宮沢 章夫 / WAVE出版


6/100

このタイトルだと図書分類では331(経済学、経済思想)に
分類されるのもいたしかたないところですが
本当は宮沢章夫さんによる、面白エッセイといったところ。
しりあがり寿さんの奇妙なイラストもついてることですし。

マルクスによる経済学の古典「資本論」を氏が読むわけですが
その悪戦苦闘っぷりがとにかく面白いです。

もちろんワタクシ、「資本論」など読んだこともないし、
また読もうとも思わないし、読んだ人見たこともないわけですが、
(文庫版が全9巻もあることも、今知った)
これほど難解な本があるのかとビックリしましたよ。
こんな本を読むのはよほどの物好きで、
宮沢氏は間違いなく筋金入りの物好きなのでしょう。

でもそんなKing of 物好きとでもいうべき宮沢氏も、
1巻しか読んでないですね、この時点では。(笑)

おそらくマルクスが、読みやすいようにと比喩や文学的表現を多用したのに
そこに引っかかって困惑する氏。

いわく、

「イギリスの工業労働者や農業労働者の状態を見て
ドイツの読者がパリサイ人のように顔をしかめたり」
いったい、その「パリサイ人」とはどこのどいつだ。


いわく、

いきなりマルクスはこんな風に書いて読む者をおどろかせるのだった。
「ここがロドスだ、さあ跳んでみろ!」
いったいなにを言い出したのだ。いま私が読んでいるのは東京である。


ああ、『資本論』を読みたいとはやっぱりちっとも思わないけれど、
氏には2巻、3巻と読んでいってもらいたいものです。是非。

そして図書館では、ぜひ経済学の棚ではなくて、
エッセイの棚か何かに置いておいてもらいたいものです。
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by yurinippo | 2010-02-14 16:47 | book