おうちしごと日報

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「音楽は自由にする」

で、さきほどのキッチュの話の続きですけれども。

音楽は自由にする

坂本龍一 / 新潮社


75/100

あ、こちらは坂本龍一氏の自伝です。

なんで↓と関係があるのかというと、
まだ「存在の耐えられない軽さ」の余韻が残ったままで
この「音楽は自由にする」を読んでいたところ、
しょっぱな坂本龍一氏5歳の幼稚園時代、初めて作曲をした時のエピソードが
そのまんまこのキッチュ論なんですよ。すごい5歳だ(笑)

坂本氏5歳は幼稚園のウサちゃんの世話をし、
「さあ、ではウサちゃんの歌を作りましょう」とか何とか言われて作るのですが
嬉しさやくすぐったさと同時に、そこに強烈な違和感を感じるわけですね。

-ウサギという物体と、ぼくがつけた曲は、本来何の関係もないのに結びついてしまった。
-まさにそのウサギがいなければ、その曲は生まれなかったわけですが(中略)
-確かに齟齬なり違和感なりがありました。

体験と表現の間にはとてつもない溝がある、ってのは
「たのしい写真」を読んだ時のコメント欄でcoroさんとおしゃべりしたときにも
思っていたことなんですけれど、
それを考えながら読むことで、
全然違う本3冊が「キッチュ」というキーワードでつながっていく。
(「たのしい写真」や「音楽は自由にする」にはキッチュという言葉は出てきません)

偶然とはいえ面白いな~と思いました。




さて、
書架で「音楽は自由にする」という座りの悪いタイトルを目にしたとき
これはいったいMusic makes me free. なのか
I do (playかな) music freely. なのかで悩んだんですけど
表紙になぜかドイツ語でMusik macht freiとあって
私ドイツ語わからないけどきっとMusic makes freeなのだろうなー目的語がなくて変だけどー
(ドイツ語分かる人教えてください!)


私自身はそれほど坂本龍一ファンってわけではなくて
でも普通に暮らしていれば彼の音楽は自然と耳に入ってきますよね。
YMOとか、ラストエンペラーの音楽とか。

ファンならずとも、現代音楽論入門としても面白いです。
幼稚園時代のバッハ、少し大きくなってベートーベン、ドビュッシー、
作曲を習いながら現代音楽とも親しみ、ポップミュージックに衝撃をうけ
民族音楽にも興味をもちつつあらゆる種類のミュージシャンと交友を深めて…
なおかつ自分で演奏するって、
こんなに全体を網羅している人ってちょっといませんよね。
自身の音楽遍歴がそのまま世界音楽史って感じ。

音楽以外の芸術や社会にも広く関心があるし
教授って呼ばれるのはその佇まいだけじゃなく、
こういうわけがあったんですね~。

あー久しぶりにこんな長い記事書いた(笑)
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by yurinippo | 2009-10-14 15:29 | book